ファインディ株式会社様|Shifter 活用で散在する WordPress 環境を一元管理、技術的負債を解消

ファインディ株式会社

お客様について

ファインディ株式会社様
https://findy.co.jp/

2016年に創業したファインディ株式会社は、「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる。」をビジョンに掲げたスタートアップです。エンジニアスキルや生産性の可視化する独自技術をもとに、IT/Webエンジニアの転職サービス「Findy」「Findy Freelance」、エンジニア組織の開発生産性可視化・向上SaaS「Findy Team+(チームプラス)」、開発ツールのレビューサイト「Findy Tools」を展開しています。

ご担当者様
プロダクト開発部/SREチーム
安達 涼 様

プロダクト開発部/SREチーム
安達 涼 様

Shifter で運用されているコンテンツについて教えてください

現在はコーポレートサイトを運用しています。また、当社が保有する複数のメディアサイトについても、すべて Shifter への移行を予定しています。

Shifter をご契約いただいた背景を教えてください

以前は、部署ごとに WordPress が運用されており、最初に誰が構築したのか不明な状態でした。その結果、管理が属人化し、次第にブラックボックス化していきました。バージョンアップの担当者も明確でなく、誰も把握していない状況でした。

2024年に SRE(Site Reliability Engineering)チームが結成され、バラバラだった WordPress 環境を集約する取り組みが始まりました。WordPress 自体は個人のブログなどでも運用していますが、会社単位では定期的なバージョンアップやセキュリティ対応に時間をかけられないという課題がありました。

さらにコーポレートサイトは AWS Lightsail で運用していましたが、情報システムチームが毎週のようにセキュリティのバージョンアップ対応を行う必要があり、テーマのデプロイも自動化されておらず手動で実施していたため、運用の負担が大きいという課題もありました。

そこでマネージドサービスへの移行を検討しました。Shifter はバージョンアップやセキュリティ対応を全て任せられる点が魅力でした。

私自身は Shifter を使ったことがなかったのですが、ゼロから経験できたのは大きなチャレンジだったと感じます。

導入はスムーズに完了しましたか?

ローカル開発環境が統一されていなかったので、そこから始める必要がありました。移行後も画像が表示されない、ページネーションが正しく機能しないなど、様々な課題が発生しました。

特にページネーションは CDN で静的化する際に問題が生じ、functions.php で修正する必要がありましたが、当時はドキュメントが少なく苦労しました。また、『All-in-One WP Migration』を使った移行では、日本語ファイル名の画像が表示されないバグがあり、DNS を切り替えた途端に一部の画像が表示されなくなるという事態も経験しました。

しかし、チャットサポートを活用することで、テーマを改修し、無事に移行を完了することができました。

これらの経験から、日本語ファイル名は使わないなど、WordPress 運用のガイドラインやポリシーも整備できました。コーポレートサイトの移行は2024年10月に検証を開始し、実際に完了したのは2025年1月頃でした。

現在、Shifter をご利用いただいている運用体制やフローをお伺いできますでしょうか?

Shifter のアカウント作成・削除は情報システムチームが担当し、テーマの修正などはエンジニアや SRE チームが対応しています。また、広報チームが記事のリリースなどのコンテンツ更新を行っており、各チームの役割分担が明確になっています。

ご利用いただいて感じたメリット、満足度は?

最大のメリットは、SRE チームだけでなく、エンジニア以外のメンバーでも運用できるようになった点です。Shifter のダッシュボードはシンプルで使いやすく、バックアップも簡単に戻せる状態になっています。

静的ファイル化によって PHP の脆弱性を気にする必要がなくなり、HTML と CSS のみになるセキュリティ面での安心感が大きいです。また、CDN が標準で組み込まれているのでパフォーマンスも向上しました。

また、1つの Shifter アカウントで複数サイトを一元管理できる点も大きなメリットです。ユーザーアカウントについて、以前は1サイトごとにユーザーを発行していた手間が省け、棚卸しも容易になりました。

社内では WordPress が技術的負債になっていましたが、Shifter の導入によってその負債を軽減することができました。今後新しいメディアを作る際も Shifter を使い、SRE チームを通すことを社内で徹底しています。

同じような課題を持つ企業に、Shifter をお勧めするとしたら、どのようなポイントを挙げますか?

他のホスティングサービスも検討しましたが、結局バージョンアップは自分たちで行う必要があります。Shifter はダッシュボードがシンプルでありながら、エンジニア以外でも使いこなせる点がいいですね。

静的サイト化によるセキュリティとパフォーマンスの向上、バージョンアップの自動化、複数サイト・複数ユーザーの一元管理など、いろいろなメリットがあるのと、特にエンジニアリソースを効率的に活用したい企業にとって、Shifter は非常に有効なソリューションだと思います。

デジタルキューブ への要望があればいただけますでしょうか。

Shifter を活用する中で、ドキュメントの充実が今後の改善点として挙げられます。特に英語のドキュメントが多いため、日本語でのサポート資料を充実させていただけると大変助かります。

また、『All-in-One WP Migration』の仕様により、日本語の画像ファイルがリストアできない問題があったり、『Shifter GitHub Plugin/Theme Installer』の使い方について、現状ではコミュニティのブログに頼る形になっているため、これらの情報が公式ドキュメントに集約されると、より分かりやすくなると期待しています。


━━ ありがとうございます。今後もご活用いただけるようにがんばりますので、引き続き、よろしくお願いいたします。